料理にこだわりを持つ方や、一般的な家庭用の冷蔵庫のデザインで満足されない方から聴こえる声です。
業務用冷蔵庫の中でも背が低く天板がステンレスになった通称「コールドテーブル」と呼ばれる種類のものは特にそういった層の方からの人気が高い品です。
コールドテーブルは天板で調理などもできますし、調理中に必要な食材をすぐに出し入れでき、料理をされる方には非常に便利だと思います。
またデザイン的にも家庭のものとは違った雰囲気があるのでちょっと違ったキッチンを望まれる方がコールドテーブルを選択されるようです。
しかし、「失敗した…」「業務用を導入しなければよかった…」という声が時々寄せられます。
その理由は何だったのでしょうか？
ここではいろいろな事情で手放すことになった事例をもとに業務用冷蔵庫を家庭で使用するときの注意点を考えていきましょう。
一般家庭に導入してみてわかったデメリット
料理が趣味のAさんは以前、料理教室で使ったことがある業務用のコールドテーブルを自宅のリフォームの折に購入することにしました。
購入したのはホシザキ製の幅が1500mm 奥行きが600mmで高さが800mmのコールドテーブルです。
価格は20万円ほどで内容積が310Lなので家庭用に比べるとちょっとお高い感じ。
それでも冷蔵庫の上で調理ができる品というのは家庭用の冷蔵庫にはなかったので仕方がありません。
ゆくゆくは自宅で料理教室をやってみたい、というのもひとつの夢でした。
しかし、使い始めてみるといろいろな問題が出てきました。
下から水が漏れる
使い始めてすぐに冷蔵庫の下に水たまりができいるのに気が付きました。
家庭用の冷蔵庫ではこういうことがなかったのでビックリ。
業務用の冷蔵庫は霜取りをしたときの水が下に流れるようになっているためこのような水溜まりができてしまいます。
通常の厨房はその水が排水溝に流れるような設計にしてあるので問題はありませんが業務用は別売りのドレンパンという蒸発する機器が必要になってきます。
とりあえずアルミトレーで水受けにしてみましたが自然蒸発するのでなんとかなりそうでした。
電気代がかかる
内容量のリッター数が同じなら年間消費電力も同じだろうと考えていましたが家庭用の冷蔵庫と業務用のものとでは全然違うことに気が付きました。
まず300L程度の家庭用の冷蔵庫だと年間の電気代は約9,000円ほどですが、
この業務用の冷蔵庫はインバーター方式で省エネになっているにも関わらず年間で約30,000円ほどかかります。
家庭用の3倍ということですね。10年も使うと20万円以上の差が出てきます。
ちなみに同じような型式でも省エネタイプではない2006年製のものだと年間の電気代が約7万円ほどかかるそうです。
これでは中古で安く買ったとしても電気代で損をすることになります。
音がでかい
決定的に問題になったのは「音」の問題でした。
業務用冷蔵庫というのは厨房のコンクリートのところに設置するものであり、一般家庭の板敷きのところに設置するのでは駆動音の響き方が全く異なります。
コンクリートだと伝わりにくい振動も板の上でしかも床が空洞になっている状態では「箱鳴り」という現象を起こしてしまいコンプレッサーの振動音が増幅されて大きな音になってしまいます。
また家庭用冷蔵庫では付いていないコンプレッサーを冷却するための冷却ファンが風を切る音が「ブーン」とするので静かな住宅だと気になるでしょう。
たとえ寝室がキッチンと離れていても冷蔵庫が止まるときとか動き出すときに「ブルッ」とコンプレッサーが振動する音が住宅の梁を伝って響くので気になる方は耐えられないと思います。
それでもどうしても設置を望まれる方は防振用のゴム材を使用するなどして十分な防振対策をして設置したほうがよいと思います。
ということでAさんは悩んだ末にこのコールドテーブルは中古厨房専門店に買い取ってもらうことになりました。
まとめ
見た目や良い点だけを見てコールドテーブルを一般家庭に導入すると大きなデメリットに頭を悩ませることになるでしょう。
どうしても導入したい！という方は水漏れや騒音の対策は万全に、電気代には覚悟を持って導入しましょう。
販売店によっては一般家庭に導入したいことを伝えると比較的騒音の少ないタイプなどを紹介してくれるかもしれません。
自宅に導入したけれどやっぱり維持は厳しい…
そんなときは無限堂の厨房機器買取をご利用ください！
無限堂では出張買取対応をしています。
あまり古いコールドテーブルだと難しいですが、新し目で値段が付くようなものであれば無料で対応します！
まずはこちらからお気軽にお問い合わせください。
